ツイッターノミクス

Yokotterを始めて2年が経った。

当初考えていた方向にほぼ思った通りのスピードで辿り着いた。平坦で幸せな道のりだった。

ここからがスタート。数々の峠を超え、海を渡るつもりで支度を整えてきた。私達が自動車だとすると燃料は「信頼」。ゆっくりでいい。信頼を積み重ね進んでいきたい。

市民の想いが街を形作り彩る。そんな夢のような絵空事を真剣に未来とかさねる幸せ。それを共有したい。

Yokotterを始めて数カ月した頃、とても共感できる本に出会った。私の思っていたソーシャルメディア後の支配社会。貨幣から信頼へ。それがとてもよくまとめられていた。多くの人に勧めた。私の思っていることの多くがここに記されている。

世の中でソーシャルを語る人が増えてきた。ソーシャルなんて名前はどうでもいい。この本を読んでから語ってほしい。

ツイッターノミクス

決してツイッターの本ではない。多くのソーシャルメディアの本や資料を見てきたが、本質はそこでは見つけにくくなっていた。この本はきっと多くの人の琴線に触れると思う。是非読んでいただきたい。 

集合知を求めて。

県内でもポータルサイトが乱立している。。

もし手がけるなら半端な情報量じゃダメですよね。全ての集合であるべき。

そしてひとつひとつの情報にURLと複数のタグが付与される。

そして自分との距離、それも発信者との距離、親密度、地域性、共感の数、そういったものでフィルタリングされるべきだと思う。

それが、「Social glasses」。

Twitterでは世界中の人の絵巻物が2年分公開されようとしている(こちら)。この世界史のなかから集合知を選びだすメガネを発明するのは、はたして誰なんだろう。

Social glasses。

私は2009年12月に「Twitterで街おこし!Yokotter」を始めた。

ハッシュタグを利用した強みの結集と人力Q&Aを楽しい場の中で形成しようと取り組んだ。

当初は、全ての店舗にそれぞれのハッシュタグを用いて住所を定義して、そこに店員さんからお客様、多くの人が書き込むということを提唱していた。

場に口コミを落とす。

これが、街おこしの重要なインパクトになると信じていた。

あれから2年。私の予想は良い方向に裏切られた。ハッシュタグの代わりを果たしたのはGPSであった。foursquareやFacebookの位置サービスが思った以上に発展したのだ。その発展にはスマートフォンの一般化、instagramなどの写真投稿サービスも寄与してきたことは言うまでもない。

そうして、2011年12月、人々は「点」にさまざまな体験や感動を落とし始めた。

ラーメンの写真だったり、こどもの動画だったり、感想だったり。

それぞれプライバシーレベルの違うものを「点(GPSの)」に対して落とし始めたのである。もちろん、同時に「場」である「 #yokote 」にもではあるが。利用者の増加が「場」を「点」にしてきた。タイムラインの特徴を踏まえると

「川」から支流の「小川」が形成された。

と言えるかもしれない。これは私が当初から切望していた展開である。サブハッシュタグ構想は本日をもって中止する。これからは、この小川を形成し、適切に「見る」ための

「Social glasses = ソーシャルメガネ」

を探していく。現在は、Facebookがその大きな部分を担ってはいるが、これはあくまでもソーシャルグラフ(友達の管理)形成のためのツールであり、Twitterのような「素晴らしい出会い」は生まない。

これからは、自分の感動をその時々で選択許可した人達に向けてGPS情報をつけて落としていく時代。その感動を見るツールが

Social glasses。

このメガネを使うことで「自分の信頼する人の目を通して感動を見ることができる」。また、「自分の興味のある土地に落ちている感動を共感することで、あらたな出会いが生まれる」のである。

このメガネには

  1. 近所の感動を探す機能(Nearby)
  2. 感動をゆるくラベル分けする機能(Tag)
  3. 位置情報をつけて感動を投稿し、他のソーシャルメディアにもシェアできる機能

が必須である。

これに近い機能を持つものがいくつかある。

これらはそれぞれ不足する機能やUIの悪さがあり、決定打にかけるがこういったツールがFacebookと並走していくものと予想する。instagramも方針転換しなければあっとゆう間に抜き去られると思う。

今後の街おこしに必要なのはARではない。

ソーシャルフィルタリングできるメガネなのだ。

相対評価。

読むRSSを極端に減らした。
種別フォルダはやめて重要かどうかで階層化。Twitterも同じ。
これからは分野という絶対的な分類で情報を分けなくなってくるはず。
先日、福岡のAIP Cloud 3Days USTを見ていた時、Yahooのディレクトリ型から検索、そしてソーシャルフィルタリングと変化してきて、人の評価はその個人により、相対的評価となるという話を聞いた。そして、そのことは権力者の脅威となるということも。
まさにそのとおりだと思う。
私が情報を同じように扱っているように、誰を通ってきたかが非常に重要となる。
このことが、ソーシャルコミュニケーションデザインでは非常に重要となる。

ソーシャルコミュニケーションデザイン

昨日、「ソーシャルコミュニケーションデザイン塾」を開講しました(詳細はこちら)。

幸いにもすでに16名の方に入塾いただいており、感謝申し上げます。

「ソーシャルコミュニケーションデザイン」

この言葉は世の中で定義されているものではなく、様々な人が用いている言葉のようです。

まず、この塾を開くにあたり、私が何を届けたいかについて少し書いておこうと思います。

「コミュニケーションデザイン」

まずこの言葉をご存知でしょうか?私はつい先日、梅原真さんの講演で知りました。そして、私はこれが私のやりたいことだと直感したのです。

一般的なコミュニケーションデザインとはこちらにあるように

  1. 情報通信の効率性をあげるための設計理念や実践
  2. 間のあいだの適切な対人コミュニケーションの具体的な設計および実践など

といった曖昧な定義となっているようです。

私が梅原さんから学んだことは

  1. 届けたい想いはデザインを通して相手に届く。
  2. 届けたい人へのパイプを太くすることがコミュニケーションデザイン。
  3. コミュニケーションのパイプを太くすることが重要。

ということでした。

*そのお話の一端はここで感じることが出来るかもしれません。

私は、このコミュニケーションのパイプを太くするするツールがソーシャルメディアだと確信したのです。

現代のヒトは宇宙を思わせる規模の情報に毎日さらされています。その中から情報を選択しているのです。世界の情報の中で自分に届く情報は0.01%にも満たないそうです。

では、その情報とどうやって出会うのでしょう?

これまでは、Yahooのようなディレクトリ型ポータルサイト、Google検索などでした。それが数年前から、ブログのRSSフィードをGoogleリーダーなどで時系列で効率的に読むに移り変わってきました。ただこのRSSを知っている人はものすごく少なく、情報の取捨選択に格差が生じていました。そこに、楽しくない登録というハードルが存在したからだと思います。

なぜ、楽しくなかったか。

それは、そのブログの著者とのコミュニケーションが希薄であったからです。

現在はTwitterやFacebookといったソーシャルメディアが存在するため、その著者がどういった人か非常に分かりやすくなっていますし、コミュニケーションも気楽にとることができます。そのために人々はソーシャルメディアにはまり、自らもミニブログの著者となるのだと思っています。ミニブログ、多くはTwitterを書くにあたり、人は自分の頭の中を表現するという、生まれて初めての体験をしました。そこでアウトプットされ、リツイートされるものは自分の「強み」として認識され、個人ブランドを形成しました。面白いこともブランドなのです。

そして、人々の興味は「情報」から「ヒト」に移っていきました。

無限に存在する情報より、自分が信頼できる、好む「ヒト」を中心として「情報」や「笑顔」、「感情」までがコミュニケーションされるようになったのです。

これが私の考える「ソーシャルコミュニケーション」の一側面です。

では、もうひとつの側面はというと、

「場( = 核 core )」と「ヒト」とのコミュニケーション

です。

未来の世界では、おそらく「所属」というものは重要視されないでしょう。どの会社に所属しているかには誰も興味をもたず、「あなたは誰?」に注目が集まるのです。その答えを外部の人は「ソーシャルメディアの中のあなた」に求めてくるのです。

所属から自己責任へ大きく舵はきられます。

そんな中、「ヒト」は「孤独」に耐えることはできないDNAをプログラムされているため、自分の居場所を求めます。自分が最も自分でいられる場所を。その場所は

「信頼であふれる場」

なのです。それは「家庭」であり、「信用できる友」なのです。ソーシャルメディア、特にFacebookはその「信頼であふれる場」に現在最も近い場であるため爆発的な広がりを見せているのです。

今後は「顔が見える」やりとり、口コミが信頼され、そういったサービスが増えてくるはずです。プライバシーの考え方も大きく変わるでしょう。

ただ、自分がコミュニケーションをとっていて楽しい人と出会う場はどこにあるでしょう?友達の友達だから気が合う訳ではありません。そこで力を発揮するのが、

「Twitter」や「はてなブックマーク」

などだと思います。これらの特徴は

「人に寄り添った情報を検索できる」サービス

です。これらがなければ共感できる人との First contact はないのです。

これまでの「コミュニケーションデザイン」や「コミュニティデザイン」は、「モノとヒト」「地域とヒト」といった固定されている事象とヒトとのデザインを行ってきたのだと思っています。

私の考える「ソーシャルコミュニケーションデザイン」は

「ヒトの想いの一部が集まるあらゆる場やモノ」と「ヒト」の間のパイプ

を形成します。

デザインの中にヒトが見え隠れするデザイン。そういったものを追い求めていきませんか?

このパイプを太くするために、ソーシャルメディアやインターネットをどのように扱うかを学び合うのが「ソーシャルコミュニケーションデザイン塾」です。人は変わりません。ただし、その中にある素敵な想いは周りに花を咲かせ、人を動かすでしょう。

(入塾の詳細は→こちら